「ええか、少年。労働は悪なんや。世の中から撲滅された方がええ」
『14歳からのアンチワーク哲学 なぜ僕らは働きたくないのか?』p5
冒頭のひと言に、いきなり脳を殴られた。
それくらいの衝撃のある出だしから始まる本書。
あなたは、労働とは正義だと思いますか?
それとも悪だと思いますか?
アンチワーク哲学という聞き慣れない言葉が、「働く」に新しい切り口を与えてくれます。
本日の1冊:『14歳からのアンチワーク哲学: なぜ僕らは働きたくないのか?』
著者:ホモ・ネーモ
出版社:まとも書房
発売日:2024/6/15
こんな人におすすめ!
- 「働くこと」や「労働の意義」に疑問を感じている人
- 現代社会で働くことにストレスや違和感を感じている人
- 哲学や社会問題に興味がある人
- 生き方に迷っている若者や、大人の働き方を見直したい人
この本の魅力とは?
哲学や社会問題を題材にした本は難しくなりがちですが、この本は対話形式で話が進むので、まるで小説を読むように気軽に読みすすめることができます。
とは言え、物語の随所に哲学的な問いがあり、現代の働き方について考えさせられます。
「労働は支配されること」「お金はイノベーション」「無意味な労働」など、常識的な考え方を覆す興味深い主張が続きます。
何も考えずに【資本主義社会の現代において、こんなの理想論でしかない!】と切り捨てることは簡単ですが、少し立ち止まって自分の頭で考えてみてください。
自身の価値観を問い直すきっかけになると思います。
受け取り方によっては賛否ある内容だと思いますが、なかなか考えさせられる内容だと感じました。
著者について
ベーシックインカム実現と労働廃絶を絶対正義とするアンチワーク哲学を提唱する在野哲学者。
本書以外にも、『働かない勇気』、『労働なき世界』、『シン・ベーシックインカム論』など、現代の働き方に一石を投じる作品が特徴です。
また、noteでも多数の記事を執筆されています。
↓こちらの画像タップで、久保一真(ホモ・ネーモ)さんのnoteに飛べます。
まとめ:この本を読むべき理由
『14歳からのアンチワーク哲学』は、一生懸命に働くことが当たり前とされる現代社会に一石を投じる一冊です。
「働きたくない」という感情に正面から向き合い、それが必ずしも怠惰ではなく、新しい社会を考える第一歩になりうると示しています。
哲学的な思考を日常に取り入れ、自分自身の生き方・働き方を見直すきっかけとして、ぜひ読んでみてください。
本書は、「ツナグ図書館」の活動を通じて、出版社:まとも書房様よりご恵贈いただきました。
この場を借りて、お礼申し上げます。
他にも、聴く読書サービスのaudibleで聴き放題対象作品の中から、特に学びが加速するオススメの書籍を選びぬいて紹介しています。
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